アルバイトする上で労働基準法で押さえておきたいこと

やること

就業規則の確認

雇用契約書の確認

(注)労働基準法上、文書交付による明示が義務づけられている事項は、以下のとおりです。

・契約期間

・仕事をする場所と仕事の内容

・始業・終業の時刻や所定時間外労働の有無

・休憩・休日・休暇

・賃金

・退職に関する事項 等

法律上は、「1週間の所定労働時間が通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」と定められています。

通常の労働者とは、多くの場合、正社員をいいます。

この条件に当てはまれば、「パートタイマー」「アルバイト」「契約社員」など、呼び方は問いません。

 パート・アルバイトにも、採用から6か月を経過した日とその後1年を経過するごとに次の表に掲げる日数を与えなければなりません。

http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/tokyo-roudoukyoku/seido/kijunhou/shikkari-master/pdf/part.pdf

労働基準法第34条で、労働時間が 6時間を超え、8時間以下の場合は少なくとも45分8時間を超える場合は、少なくとも1時間の休憩を与えなければならない、と定めています。

私の職場では、昼休みに電話や来客対応をする昼当番が月に2~3回ありますが、このような場合は休憩時間は労働者が権利として労働から離れることが保障されていなければなりません。従って、待機時間等のいわゆる手待時間は休憩に含まれません。昼休み中の電話や来客対応は明らかに業務とみなされますので、勤務時間に含まれます。従って、昼当番で昼休みが費やされてしまった場合、会社は別途休憩を与えなければなりません。

午後10時から午前5時の間に働かせたときは、25%増しの深夜労働手当を支払わないといけません。

★働く時の法律知識です

○ 労働者が、使用者の指揮命令の下で働いて賃金をもらうと言う約束を「労働契約」と言います。

○ 労働契約は口頭でも成立しますが、使用者は賃金労働時間その他の労働条件をはっきりと労働者に示さなければなりません。そのうち賃金・労働時間・就業場所・業務内容など一定の事項に関する事項については、書面に記載し、労働者に渡さなければならないとしています(労働基準法15条)。

○ 労働契約で定められなかった労働条件については、就業規則の内容が適用されます。給与規定や退職金規定を別に定めている会社もありますが、名称に関係なく就業規則の一部です。

就業規則は、労働条件や職場の規律について使用者が定めるもので、常時10人以上の労働者を使用する場合は必ず作らなければなりません。(労働基準法第89条)

就業規則は使用者が一方的に定めるものですが、その内容が合理的である限り、労働者はこれを守らなければなりません。そこで労働基準法では使用者が就業規則を作成するにあたって、労働者代表の意見を聴き労働基準監督署に届出て、さらに事業場の見やすい場所に掲示するなどをして労働者がいつでも見られるようにしていなければならないとしています。(労働基準法第106条)

○ 採用後の一定期間を試用期間とよぶ場合があります。試用期間は、ふつう使用者が労働者の資質・能力などの適格性を判断するため解雇権を留保する期間として設けられますが、試用期間中でも労働契約はすでに成立しているので本採用拒否も解雇となります。ただし、試用期間14日以内であれば解雇予告除外認定の扱いとなりますので注意が必要です。

★会社に入社する時に、最低限これだけは確かめましょう

□ 賃金の額や支払方法、労働時間や休日、退職金の有無、期間のある契約かどうかなど、労働条件はハッキリ示されているでしょうか?

□ 働く身分は正社員ですか?アルバイト・パート?派遣社員契約社員ですか?契約社員とは正社員とは別の労働契約に基づいて働く労働者のことで準社員、嘱託、非常勤、臨時職員などとも言われています。

□ 労働者を雇用している事業主は誰か知っていますか?

就業規則、36条協定書を確認しましたか?

□ 試用期間はハッキリ示されていますか?

★解決手段の一つとして以下のようなものがあります。

1、 労働条件について不明なことがあり、それを文書にしてくれないときは?

○当然のことですが、不明なことは明らかにしてくれるように訊いてみましょう、それでも示してくれない会社はできれば敬遠したほうがいいかもしれません。

○不審に思うような場合は、忘れやすいからと理由を述べて労働条件をメモ書きしてもらうのも一つの方法です。後で争いになったときに証拠となる可能性が大きいです。

○求人票のコピーや募集広告、その他の採用したときや採用後に会社が出した書類はきちんと保管しておきましょう。上記と同じように後で争いになったときに証拠となる場合があります。

2、 採用されたときに戸籍抄本や印鑑証明書など必要ないと思われる書類の提出を求められたときは?

○戸籍抄本や印鑑証明書などは簡単に出してはいけないと知り合いの社労士さんに聞いたのですが・・・と、うまく提出する理由を訊いてみることです。

○これまでは、必要書類として戸籍抄謄本、住民票等の提出を求めることが多かったが、現在では「住民票記載事項証明書」で必要な事項だけ確認するように行政指導がおこなわれているようです。

○収集してはならない個人情報

人種、民族、社会的身分、門地、本籍、出生地その他社会的差別の原因となる事項、思想及び信条、労働組合への加入状況

3、 就業規則を見せてくれないときは?

○従業員が10人以上いる会社なのに就業規則が無いということでしたら、それ自体が会社のあり方が疑われる問題です。就業規則が無いと言われましたら、それにこだわらず他に労働条件を明記した書類がないかどうか聞いてみましょう。

○他の労働者にも話して、共同で「権利として」就業規則を見せるように要求することも方法の一つです。労働基準法の条文や労働基準監督署の印刷物を見せると効果的な場合もあります。

○どうしても見せてくれない場合は、労働基準監督署に相談しましょう。

4、 労働条件が求人票や契約時の話と異なる場合は?

○明示された労働条件のうち重要なものが事実と異なる場合には、即座に労働契約を解除して辞めることができます。(労働基準法第15条第2項)

○契約どおりの労働条件で働けるように要求しましょう。

○労働条件について争いがある場合でも、求人票や募集広告のコピー、メモ書き等があれば話し合いを進める上で役に立ちます。

例えば、「見習いだから賃金が安い」という場合、見習いの制度があること、見習いの賃金が一般の賃金とは別にあり、そのことを明示したということは労働者ではなく使用者が立証しなければならないからです。

○社内の同様の仕事をしている労働者の賃金や身分と比較することで、使用者側の主張が正しいか判断できる場合があります。

5、 試用期間中に「本採用拒否」と言われた場合は?

「本採用拒否」も「解雇」ですが、試用期間中は、労働者が業務に不適格だと判断したら、使用者は「解雇」できるとされていますが、それでも解雇予告等の手続きは必要となります。ただし、14日以内の試用期間中の解雇予告制度は適用除外となりますので注意が必要です。

 解雇の場合は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして無効となる。(労働基準法第18条の2)

 

雇用保険

 パートタイム労働者については、次の(1)及び(2)の適用基準のいずれにも該当するときは、雇用保険の被保険者となりますので、事業主は必ず「雇用保険被保険者資格取得届」(以下「資格取得届」といいます。)を事業所の所在地を管轄する公共職業安定所ハローワーク)に、被保険者となった日の属する月の翌月10日までに提出してください。

<適用基準>

 (1) 31日以上引き続き雇用されることが見込まれる者であること。具体的には、次のいずれかに該当する場合をいいます。

○ 期間の定めがなく雇用される場合

○ 雇用期間が31日以上である場合

○ 雇用契約に更新規定があり、31日未満での雇止めの明示がない場合

○ 雇用契約に更新規定はないが同様の雇用契約により雇用された労働者が31日以上雇用された実績がある場合(注)

[(注)      当初の雇入時には31日以上雇用されることが見込まれない場合であってもその後、31日以上雇用されることが見込まれることとなった場合には、その時点から雇用保険が適用されます。]

 (2) 1週間の所定労働時間が20時間以上であること。

使用者が加入させてくれない場合、会社を退職した後に、雇用保険の被保険者資格の確認請求を行うことで雇用保険に遡って加入する方法がある。

雇用保険の「被保険者資格の確認請求」とは?

 雇用保険に入れてくれないような、傲慢で遵法意識の低い会社の行いに対抗するための有効な手段、「被保険者資格の確認請求」。

★書くべき内容

被保険者資格の確認請求で、書くべき事項は以下の通りです。この書面に加え、これらの事項を証明する証拠資料を一緒に提出します。確認請求をする場所は、あなたの事業所の住所を管轄するハローワークです。

◆ 氏名

◆ 住所および生年月日

◆ 事業主の氏名

◆ 事業所の名称および所在地

◆ 被保険者となった事実、事実のあった年月日およびその原因

◆ 請求の趣旨

◆ 請求の理由

証拠一覧

◆ 採用辞令などの様々な辞令

◆ 採用通知書

◆ 雇用契約

◆ 給与明細書

◆ 業務日報・タイムレコーダー

厚生年金

企業は「正社員の3/4以上の勤務時間、勤務日数を働いている人」を社会保険に加入させなければなりません。いわゆる3/4ルールと言われるものです。たとえば週40時間の勤務時間、月20日が勤務日数の会社なら週30時間以上かつ15日以上の勤務がある場合は社会保険に加入する必要があるのです。